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「行くか…………」
実験室兼、家の鍵をかけ外に出る。
森の中にぽつんと立つその小屋は、まるで人目を避けているかのようだ。
艶やかな藍色の髪と瞳を持つ少女は、商品の入った革のトランクを抱え市場へと歩き出す。
市場へ行くのは不定期で、今日が何日ぶりなのかは覚えていない。今日は雨が降っていないし、風も吹いていないので行くことにしたのだ。
森の中には危険な魔獣や猛獣がたくさんいるため、か弱い少女が1人で歩くべきではない。
「ルオォォォォ!!!!」
案の定、1人で歩く少女を良い餌だと認識した魔獣が容赦なく襲いかかる。
少女はそちらを見向きもしなかった。
自分の身に迫る危険にすら気づけないほど鈍いのか、はたまたマヌケなのか。
次の瞬間、果たして倒れているのは魔獣の方であった。
「雨も嫌だけど、日差しが強いのも鬱陶しいな。次は曇ってる日に行こう」
前言撤回しよう。
彼女は、か弱い少女などではない。
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作者名:星月未来 | 作者ホームページ:https://mypage.syosetu.com/2614418/
作成日時:2024年4月18日 19時