Pseudoromance#12 (ページ37)

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「……」

突然話を振られたジョングク、驚くのは仕方ないが何故。私達とは目を合わさず、自身の社長に助けを求めているのか。

この話し合いには台本でもあるのかと思わずにいられなくなった。まだジョングクとやり直せる術があると思ってる社長にも失礼に当たる言動で、

あの目を見れば馬鹿馬鹿しくなる、必死な説得も何もかも。彼の心に響きはしないんだから。

同じ人間だとは思えない＿＿＿＿言葉にならない感情が込み上げてきた。

｢……、ジョングクさん。子供を捨て。(人1)とは縁を切る。その覚悟は出来ているということですか？｣

｢……今僕が言える事は、とても残酷な事かもしれませんが責任を取る取らないではなく。お腹の子は僕の子ではない、ということです。｣

「＿＿＿＿何が貴方をそこまで駆り立てたの？」

｢それは本人が一番分かってると思います。俺は本来あるべき場所へ返してあげようとしただけなのに、こんな時だけ。俺に粘着してくるのが何故なのか分かりません。しかも、その仕打ちからかあんな記事まで出されて。

(人1)や社長さんは俺を陥れようとしているんですか？僕が一体何をしたんです？浮気よりも酷いこと、(人1)はしたんですよ」

「……だから！貴方ね、！『もういいよ！……これほどひねくれた人に分かってもらう必要はない。大丈夫だよ、社長。認めてもらえなくても彼が居なくても、私はこの子に巡り会えただけで幸せだから』

いつまでも社長の背中に隠れてられない。強がりでもなんでもない、私こそ本音を彼の前で堂々と言ってやった。

まるで、まだ私が彼を諦めきれてない、執拗い女だと勘違いされない為にも。

｢……ほぉ、あなたがたはよく似てますね。ものの話し方も受け取り方も、正義感だけで全てが上手くいくと思ってる薄っぺらい脳みそも。礼儀をわきまえない、無礼な態度も。＿＿＿＿ただ。これも縁だ、こちら側としても(人1)さんが哀れに思えて仕方ない、少しばかりの和解金を｣

『結構です』

｢どうして？これからの人生、一人の人間を育てる上でお金はかかります。見栄を張るのはあなたの為にならない｣

　

『……いつも私の周りをうろちょろと泣きついて来てたのはジョングクの方です。御安心ください、もう二度とここに来る事もありませんし。お手を煩わせることもありません。』