Pseudoromance#12 (ページ29)

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｢一人の命を育てるというのは、＿＿＿＿

(人1)が思ってる以上に困難で一生終わりがこない舞台に立っていると同じ事。辛くても投げ出せない、吐き出せない、周りの協力なしでは成しえない。そんな人生を変えるほどの事業、彼を自由にさせてあげたいと思うのは(人1)の優しさかもしれない。

でもね優しさだけで子供は幸せになれないのよ。｣

私の涙を指ですくって。社長は徐に携帯を取り出した。私は瞬時に嫌な予感を察して、その携帯を奪い取る。すると案の定その画面には社長自らジョングクへ電話をかける寸前だった。

呆れる私に社長の目が訴えかけている、このままでは居られない＿＿＿＿と、

｢産まれてくる我が子を否定しているジョングク君の本心を聞き出さないと納得できない。…早く返しなさい｣

『だめ、……彼に私はもう何も望まないと決めた｢それが言わされてるとしても？｣

『……え』

「(人1)だって分かってるんじゃないの？彼の心を歪めて、操ってる人物がいること。自分達の保身の為に、どれほど犠牲になってきたのか、被害者は間違いないジョングク君よ。

どうにかして強力な黒幕に抗わないと。このままじゃ彼は本当に壊れる｣

あれが、

アレが、

彼の本心じゃない？＿＿＿＿

淀んだ瞳、やつれた表情、意思疎通が効かない乱暴な体、心を裂くような言葉、

【……、ヒョンの所に行けよ！＿＿＿＿俺はお前を許さない】

＿＿＿＿、

『……私が壊しちゃった』

「っ、違うって『私が！彼の気持ちを一方的に責めたから。理想を押し付けたから！……妊娠が分かった時、すぐにグゥに伝えられなかったのも！全部全部、……いつも私がっ！』

「落ち着きなさい！！……っ、興奮しないで。赤ちゃんだって驚いちゃうよ。」

社長の言う通り、涙塗れて嗚咽している体を。ゆっくり深呼吸して休める。横になるかとも言われたが、首を振った。

その時、私の心臓を更に高鳴らせるかのような。慌ただしい足音が会議室のドアを開ける。

「……っちょっと、！どうしたの、？！「社長、……っ大変な事になりました」