Pseudoromance#12 (ページ22)

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『……っやめて！！！グゥ！！』

ビリビリと破かれた服が、どれほど必死に抵抗しているのかが、分かる。大きな声を出すと、口を塞がれ。あまりにも拷問に涙がでてきた。

でも、お腹の子だけは守らないとって。恐怖の中お腹だけは庇い続ける。そんな私を悪魔は見下ろしていた。

｢……っ気に食わないな。最低な母親のくせに。何意固地になってるの？どうせ興奮してるくせにさ｣

『………っ誰が私の心を弄んでるの？＿＿＿＿』

｢あ？｣

『何が未来を任せてくれ、よ。…怖いのは私だって同じなのに。適当なことばかりいって..私がやっとの思いで、グゥをもう一度愛そうって、やり直そうと決めた、その覚悟は並大抵なものじゃなかったんだよ。』

｢……っ、(人1)！｣

『私の為にじゃない、！自分の為だとしても嬉しかった。私との将来を選んでくれて、逃げないで戦おうと。約束してくれて。

でも、グゥの優しさはいつも中途半端で無責任。言葉を武器にして人を傷つけてるだけ。

私達には選択の自由がない。身内の助言こそ耳を貸し信頼するのが一番の近道だとは思うけど。私の信頼が欠けて不満や不安があるのなら、私に言ってほしいのに一人で爆発して。

私の気持ちを弄んでるのは貴方じゃない！』

涙がポロポロ止まらなくて、上手く言葉にならなくても私は彼に伝えてる。本心を、そして彼を愛していた事実を。それなのに、自分が何を言ったのかも分からなくなったように真っ青な顔して。＿＿＿＿それほど意外だった？いつまでも貴方に従順な私だと思わないで。

何の成長もしていない彼。私が求めるべきではなかったことを改めて痛感するようだ。機嫌を伺うかのように。私の体を労わろうと体に触れようとする、その手を払い除ける。

『付き合ってた頃なら、こんな喧嘩。言葉のすれ違い、謝って許されるのかもしれない、でも。今の私にはグゥを寛容に許してあげられる心の余裕がない、』

｢……｣

『……、私は。……母親になるの。』

すぐさまベッドから降りて。傍にあったカーディガンに袖を通す。そんな私の行動が彼にまたある疑いをかけてしまったようだ。

「これもシナリオ通りか」と呟いた彼の声にビクッと震えた。