Pseudoromance#12 (ページ16)

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「…ずっと交際していた彼女と、です、」

「………、そうか。あの子か。ジョングク孕ましたのか？」

「……っ今妊娠6ヶ月目です。」

｢…もう堕ろせないか」

煙草に火をつけて、ポツリ呟く。社長が妊娠を確信した時、僅か眉がぴくっと動いたのを見逃さなかった。

妊娠をさせてしまった、俺に対する怒りか。それとも結婚するのが妊娠したからという、安易な理屈だからか。どうすることも出来ない現状を嘆いてるからか。

煙草をふかし長いため息をついた社長は。「……っ相手の社長さんと会って話したいね」と呟いた。

「……あの、相手の女性には極力、介入してほしくな「お前一人で何も解決できないだろ？」

俺はもう全身が震えだしている。社長は優しさを匂わす笑顔で、(人1)と俺の結婚元い妊娠を、なんとかしてなかったことにしようとしているんだ。

「……安心しろ。俺はジョングクの味方だ。運悪くタチの悪い日本人に掴まって。どんな手を使ったか妊娠までしたと追い詰められて。可哀想に、…。徹底的に潰してやろう」

「待ってくださいっ……！(人1)と僕は愛し合ってました。その暁に子供を身篭ったと思ってます。彼女の企みなんてありえない、言語道断です！」

俺だって、ずっと黙っているわけじゃない。自分の意見をきちんと聞いて貰う為に、ここに居る。社長は、俺の反論にあからさまに嫌な顔を見せたが、それでもどこか得意げに。

「キムテヒョンとの関係すら切れない、立花(人1)が本当に誠実なのかな？」

俺の禁句ワードをついてきた。案の定、弁解もできず。黙り込んでいる俺の心の隙に踏み入り平気な顔で抉ってくる、

「この子は、かなりのやり手だね。仕事師で、周囲の信頼、好感度も高い、スタッフやマネージャー裏方からも愛される。これほど完璧に周囲まで虜にする人は稀だ、この子は芸能人の鏡だと思うよ。」

「…ただ、そんな子だからこそ。ストレスは果てしない。プライベートでは大分飲み歩いてたようだ。暴走すると一気に加速してブレーキも効かなくなるように。彼女の遊び心はお酒と共に夜な夜なラブホテルに消えてく、そんな日常をお前は知ってたのか？」

「しかもテヒョンとは会員制のBARで密会している所もスクープされてる。そのままテヒョンのマンションへ消えていったのも、どう説明するんだ？……あの子にはどす黒い裏の顔があるんだよ」