Pseudoromance#12 (ページ12)

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「会社には、近々俺から報告する。」

『…っ大丈夫なの？』

「…どんなこと言われても俺達の気持ちを貫くまでだ。何も心配いらないよ。」

ポンポンと撫でてくれた表情は、自信に満ち溢れてると思いきや、どこか不安は隠せない。この妊娠は決して公にしてはいけないと、誰しもが思っていることだろう。

でもジョングクは、「将来の為にも、俺と(人1)の結婚、妊娠は世に公表するべきだ」と曲げない。会社の人に何を言われることか、後日へそを曲げないといいけど。

それほど私と我が子の未来を考えてくれていることに嬉しさは否めない。

「(人1)は自分の体だけ心配してればいいから。…今晩は何を作ろうか、(人1)何がいい？」

『……、体調も大分よくなったし。自分でするよ？グゥ、座って「駄目！！！俺にできることって、こんなことしかないんだから、」

強引にソファーに追いやられて、「時間かかりそうだしお風呂入ってきな」＿＿＿＿だとさ。

何が彼をそうさせるのか分からないけど、ソファーから見える彼は主夫みたいで。私には、微笑ましい限りだった。

「……きゅうり、は塩もみ……っ。ん？なんだこれ(ﾎﾞｿｯ)｣

どんなものが出来上がるのか楽しみにしながら。彼の言う通り、お風呂場へ向かうが。ふと思い留まって、ジョングクの傍へ向かった。

『ねぇ、一緒に入らない？』

「っうえ？！！…はっ、？！……なんで？！！」

『なんとなく。…子供が産まれたら、二人っきりの時間がなくなっちゃうから、』

「……、(人1)。俺を興奮させる気なの？」

『妊婦を抱く度胸ないでしょ？』

「…はぁ。あーあ、！そうだね。いいよ、入ろうか」

なんだ、その血迷ってる瞳。別に試したいわけじゃないけど、単純にジョングクとの時間を楽しいものと思い返せるように、辛いだけじゃない妊婦期間に思い出を作りたい。

今日からまた彼との時間が増えていくことを願って、

「はぁ、最近筋トレできてないからな…」

『……、え？！』

「わ？！びっくりさせないでよ」

Tシャツを脱ぎ捨てて上半身が顕になった彼の体に思わず驚いてしまった。

ここまでしないと離れられないと私も苦渋の決断だったくせに。そこには彼に期待する気持ちは微塵もなかったこと。綺麗になくなったタトゥーは、私に罪悪感をもたらした。